シジュウカラの社会note

食と農、会計税務、学び直しを切り口に、 社会のしくみを考えるための思考ノートです。人は、いつでも設計しなおせる。

取材を通してわかった「続く人・消える人」の違い|共通点はお金と時間の使い方

ときどきふと思う瞬間があります。
「あの人、今どうしているだろう」。

18年間、全国各地の農業現場を歩いてきました。
熱意があり、技術もあり、周囲からも期待されていた人。
取材当時は、誰もが「この人は続くだろう」と思っていたはずなのに、
数年後、現場から姿を消してしまう人がいます。

一方で、決して派手ではないけれど、
10年、15年と、同じ場所で淡々と続けている人たちもいます。

その違いは、才能や努力ではありませんでした。
18年間の取材を振り返って、私がはっきりと言えるのは、
「続く人」と「消える人」には、共通する思考の差があったということです。


18年の取材で出会った「続いている人たち」

長く続いている人たちは、意外なほど普通です。
大規模でもなければ、派手な成功談があるわけでもありません。

共通しているのは、
自分の仕事や暮らしを、少し引いた目で見ていることでした。

「今年はここまでで十分」
「この規模なら、これ以上は増やさない」
「忙しくなりすぎるのは、うちには合わない」

無理に背伸びをせず、自分の限界を把握している。
そして、それを恥ずかしいことだと思っていない。

この「引き算の感覚」が、長く続ける人の土台になっていました。


一方で、姿を消した人たちの特徴

姿を消していった人たちは、決して怠けていたわけではありません。
むしろ、真面目で、責任感が強い人が多かった印象です。

  • 忙しさを誇りにしてしまう

  • 数字を見る時間が後回しになる

  • 相談する前に、限界まで一人で抱え込む

「今が踏ん張りどきだから」
「もう少し落ち着いたら考える」

そう言いながら、心身も、家計も、余白を失っていく。
気づいたときには、選択肢がほとんど残っていない――
そんなケースを、私は何度も見てきました。


続く人に共通していた3つのこと

取材を通じて見えてきた「続く人」の共通点は、次の3つです。

1. お金の話を避けない

完璧に理解していなくても、
「分からないままにしない」姿勢を持っていました。

2. 時間の使い方に基準がある

忙しさを美徳にせず、
「やらないこと」を意識的に決めていました。

3. 全部を自分で抱えない

家族、仲間、専門家。
誰かに任せることを、弱さだとは考えていませんでした。


これは農業に限った話ではない

これらの特徴は、農業だけに当てはまるものではありません。

会社員でも、個人事業主でも、
子育て中の家庭でも、同じことが言えます。

「忙しいから考えられない」
「分からないから後回し」

その積み重ねが、
気づかないうちに「続けにくい状態」を作ってしまうのです。


税理士を目指す今だから分かること

税理士を目指して学び始めた今、
過去の取材現場を振り返ると、見え方が変わりました。

続く人たちは、
無意識のうちに「数字と付き合う姿勢」を身につけていたのです。

完璧でなくてもいい。
でも、目を背けない。

その差が、年数を経て、大きな違いになっていました。


「続く側」に立つために

もし今、
「忙しい」「余裕がない」と感じているなら、
それは能力不足ではありません。

必要なのは、根性でも、才能でもなく、
仕組みと視点です。

  • 数字を敵にしない

  • 忙しさを基準にしない

  • 一人で抱え込まない

このブログでは、
「続けるための考え方」を、これからも具体的に書いていきます。

次回は、
私自身が働きながら税理士試験に3科目合格できた理由について、
根性論抜きでお話しします。