シジュウカラの社会note

食と農、会計税務、学び直しを切り口に、 社会のしくみを考えるための思考ノートです。人は、いつでも設計しなおせる。

衆院選が映した「期待」と「制度不安」

今回の衆院選は、情勢報道を見る限り自由民主党が300議席に達する可能性も指摘されるなど、圧勝色の濃い展開となった。農林水産分野に関わる人々、生活者にとっては、政策の継続性が確保されるという安心感が広がった選挙だったのではないか。

注目を集めたのは、高市早苗首相が打ち出した「消費税0%を2年間」という方針だ。生活者にとっては物価高対策として即効性があり、価格転嫁に苦しむ農家や食品関連事業者にとっても一定のメリットがある。一方で、この公約は、降ってわいた印象は否めず、人気取りと受け止める声があるのも事実だ。

消費税は国の税収の約3割を占める基幹税であり、仮に飲食料品を0%とした場合、年間で約2兆円規模の税収減になるとされている。2026年2月時点の報道によれば、自民党はこの減税分の財源として、いわゆる「税外収入」の活用を検討している。具体的には、租税特別措置や補助金の見直しによる歳出削減、政府保有資産の運用益の活用などが挙げられている。ただし、これらはいずれも安定的な確保が難しいとの指摘があり、経済界からは持続性への懸念も出ている。財源論は依然として流動的。

今回の選挙では、岩手3区で小沢一郎氏が落選したことも象徴的だった。長く続いた政治の文脈が切り替わり、有権者が変化を選択した結果と言える。フレッシュな女性首相への期待が数字として表れた一方で、政策を実装する段階では冷静な制度設計と説明責任が、これまで以上に問われることになりそうですね…