シジュウカラの社会note

食と農、会計税務、学び直しを切り口に、 社会のしくみを考えるための思考ノートです。人は、いつでも設計しなおせる。

国税徴収法は難しい?働きながら4回めでやっと合格した私が語る科目選択戦略と本質的な勉強法

国税徴収法は難しいのか?働きながら4回で合格した実体験から、科目選択の考え方・本当の難しさ・効率的勉強法を解説。時間がない人に向いている理由も具体的に説明します。

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税理士試験の税法科目は、何を選べばよいのか本当に迷います。

法人税や消費税は情報が多く、受験者も多い。
実務にも直結し、王道の選択といわれます。

一方、国税徴収法は情報が少なく、受験者も少ない。
選ぶべきかどうか判断しづらい科目です。

私自身、どの税法を受験するか自分では決められませんでした。
周囲の多くは法人税か消費税を選択していたからです。

そんなとき、師匠の助言で国税徴収法を選びました。

しかし、合格までには4回かかりました。

それでも今は、この選択を後悔していません。

むしろ、

・働きながら受験する人
・子育て中の人
・まとまった勉強時間が取れない人
・他科目と並行する人

にとって、国税徴収法は非常に合理的な選択だと感じています。

この記事では、4回受験して合格した実体験をもとに、

・国税徴収法の本当の難しさ
・合格できた決定的勉強法
・働きながら受験する人に向いている理由

を詳しくお伝えします。


国税徴収法は難しい?結論

結論から言います。

国税徴収法は
暗記科目だと思うと難しい
構造理解科目だと分かると合格できる

科目です。

そしてもう一つ重要な結論があります。

働きながら受験する人にとっては
非常に合理的な選択肢になり得る

ということです。


税法選択は才能ではなく戦略

税理士試験の税法選択は才能ではありません。
戦略です。

私は何を受験すべきか分からず、自分で決める自信もありませんでした。

周囲は法人税・消費税ばかり。
国税徴収法の情報はほとんどない。

そんな私に師匠が言ったのは、

「あなたは文章を書くことが得意だから、国税徴収法が合う」

という言葉でした。

計算ではなく制度理解。
暗記ではなく構造思考。そしてそれを表現できる力。

この助言がすべての始まりでした。


国税徴収法の本当の難しさ

― 構造理解・立法趣旨・表現力 ―

多くの人が勘違いします。

条文が多いから難しいのではありません。

本当の難しさは次の3つです。


制度を構造で理解できるか

差押
換価
配当
参加差押
交付要求
不服申立

これらを個別に覚えても意味がありません。

滞納処分の流れの中で、
いまどの段階か
なぜその手続が必要か

を理解できるか。

制度を立体で理解できるか。


立法趣旨を説明できるか

なぜその制度があるのか。誰のための条文なのか。誰を守ろうとして、そして公平性はどこにあるのか。

徴収の確実性
公平性の確保
滞納者保護
債権調整

条文の背後にある目的を説明できるか。


自分の言葉で正確に書けるか

ここが最大の難関です。

・キーワードを漏らさない
・論理を崩さない
・簡潔に書く
・読み手に伝わる

国税徴収法は
知識テストではなく説明力テストです。


4回目で合格したリアル

1回目は甘く見ていました。記念受験的な意味もある55点。
2回目で壁。頑張ってみたものの57点。
3回目はO原の受講にだれてしまい、転職に失敗してモチベががたっと下がり40点台。

本当に情けなく、勤務先でも恥ずかしい思いをしました。(半分呆れられました)

そして4回目で、予備校を変えて心機一転、条文に立ち戻る決意をしました。


合格を決めた勉強法①

白紙マインドマップ⇒下記記事参照

国税徴収法 勉強法 目次でマインドマップ風 - シジュウカラの社会note

予備校テキストの目次を見ずに白紙に書き出す。

思い出せない部分=理解不足。

制度が立体化しました。


合格を決めた勉強法②

過去問20周(平成5年までさかのぼった)、多いもので25周回。

出題には型がある。

試験委員が確認したいのは制度理解。

これに気づいた瞬間、解き方が変わりました。


本当に変わったのは試験2週間前

問題を読むと論点が見える。
制度の位置が分かる。

理解の質が変わりました。


生活すべてを試験に変えた2週間

マインドマップをポケットに入れる。
駅まで20分歩きながら確認。
信号待ちで確認。
踏切待ちで確認。

電車では理論暗唱(いつもやってきましたが、一駅ごとにスピードを上げて脳内暗唱)

勤務先から言われました。

「今回落ちたらボーナス返却」

背水の陣でした。

自習室では、9時〜18時までこもりました。

ランチはおにぎり片手に暗唱。過去問は書いて書いて書きまくりました。

自習室から急いで学童へお迎え、子どもを寝かせて理論復習。

 

試験当日、腱鞘炎のようになり、右手が震えていました。もう手が死んでしまったのか?(笑)というほどでした。

テスト修了後の池袋駅で、人気の絶望のパスタを食べようとしたとき、フォークを持てなかったほどです。。。⇒左手で食べました。


働きながら受験する人に向いている理由

ここが最重要です。


改正が比較的少ない

制度の骨格が安定。
理解が崩れにくい。


落ちても学習負担が増えにくい

積み上げ型。
翌年もそのまま続けられる。


税法の基礎構造を理解できる

通則法
優先関係
手続法思考

税制度の骨組みが分かる。


実務に無関係ではない

直接頻度は低くても思考基盤になる。

滞納への理解が深まり、なぜ国税を納めなければならないのか、どういう手続きが必要になるのか、クライアントに説明ができる。徴収側の意図、を理解した税理士になれる。課税についてはオンザジョブでいくらでもプラスできる!


向いていない人

計算が好き
短期一発狙い
暗記型


まとめ|科目選択は人生戦略

私は4回かかりました。でも後悔していません。

停滞は蓄積です。そしてある日、努力がつながります。

働きながら受験する人へ。

科目選択は人生設計です。


よくある質問(FAQ)

国税徴収法の合格率は?

約10%前後。

独学可能?

予備校の通信講座を使って可能。ただし構造理解必須。

勉強時間は?

最低300〜500時間目安

実務に役立つ?

思考基盤として役立つ。


※筆者実体験に基づく内容です