シジュウカラの社会note

会計事務所勤務。税理士試験簿記論・財務諸表論・国税徴収法合格。税法免除大学院に進学中。元農業新聞記者。 本ブログでは、社会人として税理士資格取得を目指す過程や大学院での学び直し、会計・税務の実務に関するリアルな体験を発信しています。 仕事・育児・学業を両立しながら学ぶ中で感じたことや、これから社会人で資格取得や大学院進学を考えている方の参考になる情報を届けていきます。

【税理士試験】30分ウォーキングと“移動暗記”で記憶定着は変わるのか(運動と暗記シリーズ)

税理士試験の勉強をしていると、どうしても「覚えられない理論」にぶつかることがある。

何度読んでも入らない。書いても抜ける。理解したつもりでも再現できない。

こういう状態は、単なる努力不足というより「覚え方の設計」が合っていないことが多い。

今回は、その中でも特に効果を感じた方法として、運動と移動時間を組み合わせた暗記のやり方について整理する。


■結論:記憶は「机の上だけ」では安定しない

先に結論を書くと、

記憶の定着は「机でのインプット」だけでは不十分で、
身体の状態とセットで設計した方が安定する可能性が高い

特に税理士試験のように、

  • 理論量が多い
  • 抽象度が高い
  • 長期記憶が必要

という試験では、「覚え方そのものの工夫」がそのまま差になる。


■覚えられない理論には“理由”がある

まず前提として、覚えられない理論には必ず理由がある。

大きく分けると3つある。

① 意味が腹落ちしていない

条文や理論の趣旨が曖昧なまま暗記しようとしている状態

② 情報が整理されていない

キーワードが散らばっていて構造化されていない

③ 反復の“質”が弱い

同じ内容を見ているだけで、出力・想起が弱い

つまり単純な暗記不足ではなく、

「理解 → 構造化 → 想起」の設計が崩れている

ことが多い。


■まず前提:理解が先、暗記は後

重要なのはここである。

いきなり暗記に入るのではなく、

  • 条文の意図
  • 趣旨
  • なぜその制度になっているのか

を自分の言葉で説明できるレベルまで落とす。

これが“暗記前の工程”として非常に重要になる。

ここが抜けると、どれだけ繰り返しても定着しにくい。


■実際にやっていた学習設計(ここが本題)

そのうえで、次のような方法を取っていた。


① 前日の夜:苦手理論を1枚に圧縮する

  • A4一枚、または印刷した理論集1〜2ページ
  • 特に覚えられない理論だけを抽出
  • キーワード中心に圧縮

ここで重要なのは「情報を減らすこと」。

全部を持ち歩くのではなく、
**“覚えられない部分だけを持つ”**という設計にする。


② 通勤:徒歩20分で軽い入力状態にする

朝の駅までの徒歩20分は、単なる移動ではなく準備時間にする。

  • スマホを見ない
  • 軽く歩きながら頭を起動する

この時点でいきなり机に向かうよりも、
脳の切り替えがスムーズになる感覚がある。


③ ホーム待ち時間:暗記の開始ポイントにする

電車を待つ時間から、暗記を開始する。

  • ポケットの紙を取り出す
  • キーワードを読む
  • その場で軽く再現する

ここで重要なのは「机に座ってから始めない」こと。

暗記は“開始の摩擦”が小さいほど続く


④ 昼休み:散歩+ランチ+再暗記

昼休みも単なる休憩ではなく、

  • 歩きながら確認
  • 食事中に軽く想起
  • ポケットの紙で再確認

という形で「分散反復」にする。

この段階で1回の学習が“複数回触れる構造”になる。


⑤ 帰宅電車:再度インプット

帰宅中の電車でも同じ内容を再確認する。

  • 朝見たものを思い出す
  • 抜けている部分を補完する

ここで“1日の中での反復回数”が増える。


⑥ 帰宅後:最終チェック

家に着いたあとにもう一度確認することで、

  • 記憶の定着を最終確認
  • 抜けのチェック
  • 翌日への布石

になる。


■なぜこの方法で覚えやすくなるのか

ポイントは3つある。


① 身体を動かしている状態で記憶している

歩行や軽い運動は、単なる移動ではなく
脳の覚醒状態を作る。

これにより、
“受け身の暗記”ではなく“能動的な想起”に近づく。


② 反復が「分散」されている

同じ内容を一気にやるのではなく、

  • 移動中

と分散している。

これは記憶定着の観点では非常に重要で、
一度に詰め込むよりも定着しやすい。


③ 物理的な“紙”が補助記憶になる

スマホではなく紙を使うことで、

  • 視覚的な固定化
  • 書いた内容の圧縮
  • 持ち歩きやすさ

が生まれる。


■結論:暗記は「机の上の作業」ではない

今回の方法を通じて感じたのは、

暗記は机に向かって完結するものではなく、
生活の中に分散させた方が定着しやすい

ということだった。

特に覚えにくい理論ほど、
一回で覚えようとするよりも、

  • 小さくする
  • 何度も触れる
  • 身体とセットにする

方が結果的に早い。


■まとめ

  • 覚えられない理論には必ず構造的な理由がある
  • 理解 → 圧縮 → 分散反復が重要
  • 運動や移動は暗記の邪魔ではなく“補助装置”になる
  • 1日の中で複数回触れる設計が定着を作る