副業先との関係がひと段落し、教育係としての業務もまもなく終了することになりました。
振り返れば、この1年ほどは副業先のことを考える時間がかなり多かったように思います。会計ソフトの運用、職員教育、業務改善、組織のあり方――。自分の仕事でありながら、どこか他人の課題に向き合う時間でもありました。
ところが、終了が見えてくると不思議なものです。
少しずつ視線が自分に戻ってきました。
これから自分は何をやりたいのか。
どんな仕事をしたいのか。
どんな発信を続けていきたいのか。
そんなことを考える時間が増えています。
最近は内田博史さんの著書を読んでいます。内田さんは「リストを持つこと」の重要性を語られています。SNSやブログはプラットフォームに依存する一方で、メールアドレスは自分自身の資産になる。そんな考え方です。
そこでふと思いました。
ブログを読んでくださる方に、何かプレゼントできるものはないだろうか。
税理士試験の勉強法?
大学院生活の体験談?
もちろんそれもあります。
でも、もっと私らしいものがある気がしました。
そういえば私、農業新聞記者時代にお茶の取材をしていたんだった――。
そんなことを思い出したのです。
お茶との再会
私は18年間、日本農業新聞の記者として働いていました。
担当した分野はさまざまですが、お茶の取材もその一つでした。
静岡県、三重県、岐阜県、福岡県、鹿児島県。
茶産地を歩き、生産者の話を聞き、工場を見せてもらい、何杯ものお茶を飲みました。
その頃は仕事でしたから、「記事を書くこと」が目的でした。
しかし今になって振り返ると、あの時の経験は私自身の財産になっているように思います。
最近になって、お茶のことを思い出す機会が増えました。
大学院のレポートを書いている時。
税理士試験の勉強をしていた時。
仕事で疲れて帰宅した夜。
気が付くと、お茶を淹れているのです。
そしてふと思いました。
そうだ、お茶リストを作ってみよう。
最初は3選のつもりだった
最初は軽い気持ちでした。
「おすすめのお茶3選」くらいならすぐできるだろう。
ところが書き始めると止まりません。
まちこ。
うま黒烏龍茶。
望。
香小町。
極上三年番茶。
つゆひかり。
やよい。
ぐり茶。
八女茶。
気が付けば10銘柄を超えていました。
そして、まだまだ出てきます。
丸子紅茶。
いび茶。
鹿児島のさえみどり。
和紅茶各種。
どうやら私は思っていた以上にお茶が好きらしいのです。
私はなぜお茶が好きなのか
考えてみると、お茶には他の飲み物にはない面白さがあります。
まず、産地があります。
静岡。
三重。
鹿児島。
福岡。
岐阜。
同じ日本茶でも、土地が変わると味が変わります。
さらに品種があります。
やぶきた。
さえみどり。
つゆひかり。
まちこ。
おくみどり。
べにふうき。
ワインにブドウ品種があるように、お茶にも品種があります。
私はこの品種の違いがとても好きです。
例えば「さえみどり」。
鮮やかな水色と甘みが特徴で、初めて飲んだ時には感動しました。
一方で「つゆひかり」は爽やかで軽快です。
朝に飲みたくなります。
そして「まちこ」。
桜餅の葉を思わせる香りを持つ、唯一無二の存在です。
こうした違いを知ると、お茶選びは一気に楽しくなります。
お茶は人生を豊かにする
少し大げさかもしれませんが、私はお茶が人生を豊かにすると本気で思っています。
朝、どのお茶を飲むのか。
仕事の合間に何を選ぶのか。
夜にどんな香りで一日を終えるのか。
実は、その積み重ねが暮らしを作っているのではないでしょうか。
集中したい時には国産烏龍茶。
ほっとしたい夜には三年番茶。
来客には八女茶。
洋菓子には和紅茶。
子どもと飲むなら抹茶グリーンティー。
同じ「お茶」でも選択肢は無数にあります。
私はお茶を飲むという行為の中に、その人らしさが現れると思っています。
どんなお茶を選ぶのか。
どんな急須で淹れるのか。
誰と飲むのか。
そうした選択の積み重ねは、生き方そのものに近いのかもしれません。
お茶を取り巻く環境も変わった
取材していた頃と比べ、お茶を取り巻く環境も大きく変わりました。
かつてお茶は薬として珍重され、貿易品として世界中に広がりました。
日本でも静岡県を中心に栽培が発展し、「お茶といえば静岡」という時代が長く続きました。
しかし現在は変化が起きています。
生産面では鹿児島県が急成長しています。
平坦で大規模栽培に適した土地条件を背景に、生産量では静岡を上まわりました。
私が記者時代に取材していた頃から、その兆しはありました。
また需要面でも大きな変化があります。
近年の抹茶ブームです。
海外ではMATCHAとして認知され、抹茶ラテやスイーツだけでなく、高級食材としても評価されています。
訪日観光客が抹茶を求める姿も珍しくありません。
かつては国内消費の減少ばかりが話題でしたが、今は新しい需要が生まれています。
産地も変わる。
消費も変わる。
品種も増える。
お茶の世界は静かに、しかし確実に進化しているのです。
そして、私も、進化しているわけです。なにか重なるのです。
まずはお茶10選を作ってみよう
そんなことを考えているうちに、久しぶりにワクワクしてきました。
税理士試験や大学院の研究ももちろん大切です。
しかし、それだけではありません。
私は元農業新聞記者でもあります。
その経験を何か形にできないだろうか。
そう思っています。
まずは「お茶10選」を作ってみます。
そして、PDFにして読者さんにプレゼントを企画中です。
将来的には30選、あるいは50選になるかもしれません。
産地で選ぶ。
品種で選ぶ。
香りで選ぶ。
シーンで選ぶ。
そんなお茶マップができたら面白いなと思っています。
副業先との関係がひと段落したことで、自分自身に目を向ける余裕が生まれました。
その結果、思い出したのがお茶だったというのも、なんだか不思議な話です。
さて、次は何を書こうか。
丸子紅茶か。
いび茶か。
それとも鹿児島のさえみどりか。
久しぶりに、取材ノートを開いてみようと思います。
★★
皆さんのおすすめのお茶があれば、ぜひコメントで教えてください。
私のお茶マップに新しい1ページが加わるかもしれません。