先日、大学院で初めてゼミの仲間と顔を合わせました。
同じように税理士を目指している方や、すでに実務経験が豊富な方もいて、とても刺激を受ける時間でした。
その中で印象に残った言葉があります。
「今から税理士として独立するのは難しいですよ。」
正直、一瞬ドキッとしました。
税理士試験に合格し、大学院で研究を続けながら、将来は独立したいと思っている私にとって、その言葉は決して軽いものではありませんでした。
しかし、家に帰ってから考えているうちに、一冊の本を思い出しました。
『7つの習慣』です。
「市場が悪い」と考えるか、「自分にできること」を考えるか
『7つの習慣』の第一の習慣は「主体的である」。
主体的という言葉を聞くと、「何でも自分の責任」と考えることのように思われがちですが、実は少し違います。
主体的とは、自分が影響を与えられることに集中することです。
たとえば、税理士業界にはさまざまな変化があります。
- 税理士の数が増えている
- クラウド会計が普及している
- AIが進化している
- 顧問料競争もある
これらは、私一人では変えられません。
市場環境そのものを変えることはできないのです。
一方で、自分で変えられることもあります。
- どんな専門性を身につけるか
- どんな顧客を支援したいのか
- AIやクラウド会計を学ぶか
- 経営を学び続けるか
- ブログで情報発信するか
これらは、すべて自分で選択できます。
他責ではなく、自責へ
最近、自分の考え方が少し変わってきたと感じています。
以前なら、
「市場が悪いから」
「独立は難しいらしいから」
と、環境に目が向いていたかもしれません。
しかし今は違います。
もし独立できなかったとしても、それは市場だけの問題ではありません。
自分の価値を十分に届けられなかったのかもしれない。
専門性が足りなかったのかもしれない。
顧客の課題を理解しきれていなかったのかもしれない。
そう考えるようになりました。
もちろん、自責とは自分を責めることではありません。
「自分が変えられる部分はどこか」を考えることです。
そう考えたほうが、次の行動につながります。
新規の税理士だからこそ見える市場もある
私は、「税理士市場は厳しい」という意見を否定するつもりはありません。
実際に、昔ながらの記帳代行だけでは厳しい場面も増えているでしょう。
しかし、その一方で、新しい市場も生まれています。
例えば、
- クラウド会計の導入支援
- AIを活用した業務改善
- 経営者への伴走支援
- 経理の仕組みづくり
- スタートアップや小規模事業者への支援
こうした分野では、従来とは違う価値が求められています。
私は大学院でMBAを学びながら、税法も研究しています。
さらに、会計事務所ではクラウド会計や業務改善にも携わっています。
こうした経験を組み合わせることで、新しい価値を提供できる可能性は十分あるのではないかと思っています。
影響の輪を広げていきたい
『7つの習慣』では、「関心の輪」と「影響の輪」という考え方があります。
市場環境や景気は関心の輪です。
一方、
勉強すること。
発信すること。
経験を積むこと。
人との信頼関係を築くこと。
これらは影響の輪です。
私が今やるべきことは、市場を嘆くことではなく、自分の影響の輪を少しずつ広げていくことなのだと思います。
「税理士の独立は難しい。」
その言葉を聞いて、不安にならなかったと言えば嘘になります。
でも、その言葉で立ち止まるのではなく、
「では、自分はどんな価値を提供できるのか。」
その問いを持ち続けることこそが、主体的に生きるということなのではないでしょうか。
独立できるかどうかは、誰かの言葉で決まるものではありません。
これから積み重ねる行動の先に、その答えがある。
そう信じて、今日も一歩ずつ前に進んでいきたいと思います。