いよいよ税理士試験まであとわずかとなりました。
今年受験される皆さんは、理論を何度も回し、過去問を解き始め、最後の総仕上げに入っている頃ではないでしょうか。
今回は、第75回税理士試験で国税徴収法に合格した私が、過去の出題傾向を踏まえ、「今年はこの論点を最後まで確認しておきたい」というテーマを5つ挙げてみます。
※この記事は、あくまで私個人の予想です。試験委員の意図を知るものではありませんので、的中を保証するものではありません。最終的には全範囲を学習した上で、最後の確認として参考にしていただければ幸いです。
今年の試験はどうなる?
まず気になるのは、昨年(令和7年)の試験形式です。
令和7年は、それまでの「第一問は基本論点のべた書き、第二問は事例問題」という構成から大きく変化しました。
答案用紙は20枚近くに及び、基本論点をテンポよく書き続けながら、事例を読み取り、瞬時に条文を判断して当てはめる力が求められました。
つまり、
- 条文を正確に覚えていること
- キーワードを書けること
- 事例に当てはめられること
- スピード
この4つを兼ね備えていることが重要になっています。
今年もこの傾向が続くのであれば、「知っている」だけではなく、「短時間で書き切る力」が勝負になるでしょう。
前提として、理論集のAランク、Bランクはキーワード漏らさずに書けるようにしておきましょう。
① 39条(無償又は著しい低額譲受人等の第二次納税義務)
私が最も注目している論点です。
令和7年は出題されませんでした。
一方で、
- 令和6年:第一問(趣旨)、第二問(事例)
- 令和5年:なし
- 令和4年:出題
- 令和元年:出題
- 平成30年:出題
と、比較的よく出題されています。
39条は、裁判例でも議論されることが多く、実務上も論点が多い条文です。
趣旨だけでなく、
- 要件
- 第二次納税義務が成立する場面
- 事例への当てはめ
まで整理しておきたいところです。
② 第二次納税義務の通則
意外と最近見かけないのが、この基本論点です。
平成23年~25年頃には連続して出題されましたが、近年はあまり問われていません。
しかし、第二次納税義務制度全体を理解するうえでは最も重要な部分です。
特に整理しておきたいのは、
- 制度趣旨
- 要件
- 手続
- 告知
- 滞納処分までの流れ
です。
第一問で問われてもおかしくない論点だと思います。
③ 保全処分関係
保全処分も要注意です。
- 令和4年
- 平成29年
- 平成25年
と出題されていますが、ここ数年は見かけません。
特に、
- 繰上請求
- 保全差押え
- 繰上保全差押え
この3つはセットで整理しておきましょう。
それぞれについて、
①趣旨
②要件
③手続
④いつ差押えができるのか
まで説明できるようにしたいところです。
さらに、保全担保は平成18年以降ほとんど出題されていません。
出題頻度だけを考えれば、最後に確認しておいて損はない論点だと思います。
④ 譲渡担保財産
この論点も周期的に出題されています。
- 令和5年
- 令和元年
- 平成27年
- 平成25年
- 平成23年
など、忘れた頃に顔を出す印象があります。
ここも、
- 制度趣旨
- 要件
はもちろんですが、
配当計算まで含めて整理しておきたいところです。
年々問題のレベルが上がっていますので、過去問をできるだけ遡って解き、制度全体を理解しておくと安心です。
⑤ 法定納期限等
個人的には、そろそろ出ても不思議ではないと感じています。
近年はほとんど出題されていませんが、
- 平成29年
- 平成20年
には出題されています。
徴収法全体を理解するうえでも重要な概念ですので、最後に一度確認しておくことをおすすめします。
補足:第三者の権利の尊重(差押換の請求)
令和7年は、相続人と絡めた問題として差押換の請求が出題されました。
その流れを考えると、今後は「第三者の権利の尊重」という観点から、もう一歩踏み込んだ出題もあり得るかもしれません。
こちらも軽く整理しておくと安心です。
最後に
私は毎年「出題予想」を見ることもありましたが、最終的に感じたのは、
予想が当たることよりも、基本論点を書けることの方が圧倒的に大切ということでした。
令和7年のように試験形式が変わると、予想だけでは対応できません。
だからこそ、
- 趣旨
- 要件
- 手続
- 条文のキーワード
を、どの論点でも短時間で書けるレベルまで仕上げることが合格への近道だと思います。
今年受験される皆さんが、これまで積み重ねてきた努力を試験本番で十分に発揮できることを心から願っています。
最後まで応援しています!
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